Hello, againコイン

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Hello, againな人たち

自分だけの作品を作る
楽しさと喜びを
この工房で味わって欲しいね

名栗カヌー工房 代表理事

山田 直行 さん

#芸術

#手作り

#西川材

70歳を迎えて、ますます人生が面白くなって、毎日わくわくしてる。しかし、まさか自分が名栗でカヌーを作って人生を過ごすとは、思ってもみなかったなあ。

このカヌー工房はね、ひょんなことから任されたんですよ。もともとは、彫刻家になろうと思って、高校卒業後に北海道から東京に出て来たんです。そこから路上画家をやったり、テレビに出たりいろいろあったんだけど、話すと長くなるね。まあいろいろあって名栗に来たんです。それで趣味でも持とうと、北海道から持って来てたカヌーを庭で磨いていたら、村のエラいさんが通りかかって「工房作らないか」と声をかけてきた。何とか地域おこしをしようと考えていたそうで。「カヌーだ」と。ほんとにひょんなことでしょう?

カヌー工房以外にも野外美術祭などで名栗を盛り上げてきた

4mと高い天井の工房に西川材で作られるカヌーがぎっしり

そこから日本人にあったカヌーをね、海外より少し小さく、木の組み方を工夫して作ったんです。木はたくさんあるからね。林業の人がどんどんくれるから。それでできたのが、このカヌーです。

この工房にはいろんな自治体が見学に来てます。四万十とか琵琶湖とか。名栗が日本のカヌーの基準なんですよ。いまは子どもたちも飯能にできたメッツアビレッジで『ソグベルク』という工房をやってます。それも不思議な話だね。

工房の先には有間ダム。このダム湖で進水式を行える

工房内にはたくさんの山田さんの彫刻作品などがならぶ

カヌーを作るには40日間程かかります。その間ここに通ってもらう。長い人だと10年も通ってる人もいますよ。納得いく滑らかさになるまで、削っていく。木と向き合って、少しずつ。ほんと少しずつだけど、自分だけのカヌーができていくのが楽しいんですよ。進水式をやるときは、何度立ち合っても嬉しさがこみ上げてくる。楽しそうにしてる人の顔を見るのは、ほんといいね。

この工房、行政から買い取るんです。自分の物になる。いままでよりもっと自由にいろいろやれる。いろんなものを作れるようになる。だから何をしようか、とこの先の人生が楽しみで楽しみで。いろんな人が来て、話して一緒になんかするのも楽しみだね。ぜひ遊びに来てください。話すことはほんとにね、いっぱいあるんですよ。

名栗カヌー工房で生まれたカヌーは何百艇にものぼる

山田さん作の木のスピーカー。工房ではその音色も楽しめる

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