この地域を盛り上げる
「ここができてよかったね」
と地元の人がみんな笑顔になるまで

ここがオープンするちょっと前までは、ずっと旅行会社に勤めていました。その頃から「この経験は地方創生に活かせるのでは」「観光やビジネスを活性化できるのでは」と興味は持っていました。コロナ禍で仕事が激減し、「新しいチャレンジをするか」とスパッと辞めたところに、「ノーラ名栗でがんばらないか」と声をかけてもらった。名栗はまったく知らない土地でした。でも、その時は希望しかなかったんです。ここで再出発するぞ。経験を活かすぞ。この土地を新しい施設で元気にするぞ。地方創成に全力で取り組めるぞ、って。

飯能市の75％が森林だなんて、ここに来るまで知らなかったです。それで山深い名栗は過疎化が進んでいて、唯一の路線バスがなくなるかもしれない、という話も知らなかった。だから、ノーラががんばらないと、と思いました。この施設、屋外でBBQして、テントサウナも楽しんで。密になる要素がない。まさに今にぴったりの施設。だからか、予想を超える人が来てくれました。オープン1年ですでに約5万人。これは自分もビックリしました。そして嬉しかったです。おかげで名前も知ってもらえ、地元に雇用を創出することができた。いま40人中27人ほどのスタッフが飯能市在住です。バスに乗って通ってくれる10代の子もいます。楽しそうに働いてくれている。その笑顔を見ると、この施設ができて良かったんだ、と思えますよ。

ノーラ名栗は、地産地消にもこだわっています。BBQの食材やクラフトビール、道具なども可能な限り地元のものを使っている。お土産も、地元の名産を紹介しています。見た目は北欧風で新しいのに、扱ってるのは地元のものが多いので、大げさじゃなく5分に1回は「ここって何ですか？」って聞く人がいます（笑）　ここから名栗を広めて有名にする、名栗を盛り上げる場所にしたいんです。これからは地元のお店にもどんどんお客さまを送り込んで、マルシェなどのイベントも開催して、日本中に発信もしていきたい。いろんな人と協力して、いろんなお店や施設とも提携して、名栗を日本一にしたい。できると思うんですよ。だって東京からちょっと離れただけで、こんなに星空が綺麗なところってあります？　ほんともう、希望しかないですよ。